熱中症になる理由と対策/アイキャッチ

風通しが良い室内で愛犬が″熱中症″になる理由と対策

質問です。「犬は汗をかかない?」

答えは「犬は汗をかきます」です。

一般的にわんちゃんは汗をかかないと言われてますが、足の裏の肉球部分で微量の汗をかいています。

その量たるや肉眼ではわからないほどちょびっとです。私自身も愛犬が足の裏から汗をダラダラながしている光景なんてみたこともないです。

実は、この汗が愛犬が風通しの良い部屋でも熱中症になる大きなキーワードになってきます。つまり全身から汗をかく人間と汗をかかないわんちゃんとでは、気化熱の影響で感じている温度が違うということなんですね。

それでは詳しく説明していきます。

そもそも″気化熱″とはなんぞや。

簡単に言えば、「液体が蒸発するときに奪っていく熱」のことです。もう少し分かりやすく言うと、人間は暑いと汗がでますよね。汗はいつの間にか蒸発しますが、この時、肌の熱も一緒に奪ってくれます。このことを気化熱と言います。

つまり、″汗が蒸発する=身体が冷える″ということです。「お風呂から出たらちゃんと体を拭いて!」と子供の頃に親に言われたのは気化熱によって身体が冷えて風邪をひかないようにするためです。

熱中症になる理由と対策/打ち水


同じ原理ですが、暑い夏にお店の軒先で打ち水をしている光景を見かけます。それも気化熱を利用してアスファルトから熱を奪っているんですね。

それでは足裏からしか汗をかかず、その上、全身が毛にくるまれている犬の場合はどうでしょうか。

猛暑日、たとえ風通しが良い部屋でも愛犬にとっては窓のないトイレと一緒です。

汗をかかないゆえに気温と湿度の影響をまともに受けるわんちゃんの場合、風通しの良さとは無関係に、常に熱中症の危険にさらされています。

猛暑の時に吹いている風は、湿度たっぷりの″南風″です。南風が一概に湿度が高いかといえば、そうでもないこともありますが、みなさんは夏の暑い時期に日陰に入っても全然涼しくないと思ったことはありませんか?

その時吹いている風が南風です。地域によっても様々ですが、九州などでは日中の南風に含まれる湿度が90%を超えることもあります。都内でも70%超えはちょくちょくです。

汗をかけない犬は気化熱を利用できないので、体内温度をなんとか下げようと口で新鮮な空気を吸って吐いてを繰り返します。幾分でも暑さを和らげようと頑張るんですね。

しかし、湿度の高い南風が吹いていると、口でハァハァと息をして体内の温度を下げようとしても、そもそもの温度や湿度が高ければ、いくら頑張って息をしてもわんちゃんの体内温度が下がることはありません。

これが″風通しの良い部屋でわんちゃんが熱中症になる原因″です。風が吹いて涼しいのは汗が冷える人間だけで、犬にとっては南風がいくら吹いても苦痛なだけなんですね。少し大げさなたとえですが、私たち人間が夏の暑い日、窓のないトイレに入った時のあの感覚だと思ってください。

そして、私たち人間が風通しの良い部屋でうちわ片手に汗を蒸発させながら気化熱で涼んでいる傍らで、愛犬の体力は徐々に消耗していってます。

では、どうやって愛犬を熱中病から守るのか。

気温よりも湿度に注意するのがポイントです。

犬が熱中症になる湿度は、気温と密接に関係しますが、25℃以上の気温ならば、湿度60%あたりから危険信号と思ったほうが良いでしょう。

気温が高く、湿度の高い南風が吹く猛暑日にのみスポットを当てれば、クーラー抜きで熱中症を予防するのは至難の技です。

いろいろ事情もあると思いますが、ここはひとつ電気代とか考えずにクーラーに頼りましょう。

犬にとって快適なクーラーの設定温度は?

熱中症になる理由と対策/クーラー


わんちゃんの場合、一般に人間が快適に感じる温度よりも2℃程度低くするのが良いと言われています。だいたい24℃〜27℃。ただし犬種によって様々です。うちの場合は27℃が基本です。

肝心なのは、部屋の湿度を60%以上に上げないことです。湿度の設定をしっかりやりましょう。

しかし、クーラーだけではまだ足りない!

クーラーをしっかり設定したから安心というわけではありません。暑さの原因となる日の当たる窓のカーテンはしっかり閉めましょう。

そして、常に新鮮はお水が飲めるように準備することも大切です。

なおかつ換気をよくすることが大切です。しかし、クーラーをかけて換気をよくすることは困難ですよね。そこで扇風機を併用して風の流れを作るだけでだいぶ変わってきます。また、クーラーの冷気は下にたまるので扇風機はやや上むきがよいでしょう。

停電時の対応。

熱中症になる理由と対策/停電


ちゃんとクーラーで対策しても怖いのは停電です。愛犬が一人でお留守番。その時停電があった場合を想定したことありますか?

自家発電装置とか最近注目されてますけど、現実的に導入している家庭は少ないでしょう。そこで、今からできることをいくつか考えてみました。

まず大切なのは、″愛犬が自由に移動できること″ですね。そして、次に大事なのは逃げ場所をつくっておくことだと思います。

たとえばとなり部屋の窓は開けっ放しにしておくとか、それが難しければ、浴室の窓を開けておくとか、とにかく換気ができる場所を作っておくことが大切ですね。

クールベストの危険性。

熱中症になる理由と対策/クールベスト


最後にクールベストの間違った使い方についてひとつ。

ご存知の通りクールベストとは、水を含ませた洋服のことですね。このクールベストですが、水が蒸発するまで愛犬に着せていませんか?

猛暑ですとクールベストの水分が蒸発する過程で、その水分はお湯に近い温度になっています。そしてわんちゃんの体とクールベストの間は風を通さないので、蒸し風呂状態になってしましまうのです。

ここにクールベストの悲劇が生まれます。本来愛犬を快適にするはずのグッズが、逆に愛犬を苦しめる道具に変わってしまうのですね。

どうしたらクールベストを快適に保てるのか?

簡単です。少しでもクールベストの温度が高くなったら、霧吹き等で新たに冷たい水分を補給してやれば良いです。

簡単に言いましたが、結構面倒かもしれませんよね。うちの場合は、満遍なくフォローできる状態でなければクールベストは着せないようにしています。ほっといたらサウナ状態になっていたなんて目も当てられませんから。

獣医師さんとお話してますか?

熱中症になる理由と対策/獣医師


愛犬が室内で熱中症になる理由と対策を長々と書きましたが、みなさんいかがでしたか?実はこういった話のほとんどは、獣医師さんから聞いています。うちはひと月に一回は動物病院にいきますので獣医師さんからいろんなお話が聞けます。

愛犬の熱中症対策といっても、その犬種や個体によって様々だと思います。暑さに弱いコもいれば、冷房の寒さに弱いコもいると思います。あなたの愛犬にとっての快適な過ごし方は、そのわんちゃんを一番よく見ている飼い主さんしか知らないことです。

そして、多くの情報に惑わさられることなく、信頼できる獣医師さんと相談しながら、一年一年少しずつ良くしていくことが大切だと思います。

現状の過ごし方に満足することなく、愛犬にとってさらに快適なドックライフを探していきたいですね。

わんちゃん情報お待ちしてます。